医療と介護と行政の連携

8月29日の午後、「在宅医療・介護の連携」をテーマとして、東吾妻町中央公民館であがつま医療アカデミー主催の研修会が開催されました。参加者は、医師3名、歯科医師1名を含め、看護師や保健師、介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士、行政の方々などであり、総勢40名以上です。

病院に受診する患者に対して病院ができることは、医療という限られた分野だけです。医療の問題は生活の中の一部であり、健康な人にとっては大きな問題ではないかもしれません。しかしひとたび病気になると、あるいは怪我を被れば、医療はとても大事だと認識します。自分自身は健康でも、家族が重い病気に罹患すれば同じことが言えます。

病気になったり怪我をしたりして入院したとします。たいがいは治療がうまくいって元気になって退院していきますが、様々な病気を抱えながらも治療が一段落したという形で退院する方も決して少なくはありません。また退院しても自宅に帰らず、リハビリ施設や高齢者施設に転院、入所される方もおります。再入院される方もたくさんいらっしゃいます。

私は原町赤十字病院に勤務して27年になります。それだけの期間、同じ施設に勤めていいますので、多くの方々の人生の一端を見させていただきました。少々おこがましいですが、ともに歩んできたとも思っています。そして長く勤めているからこそ、わかることがあります。

元気に退院していった方も、残念ながら寄る年波には勝てません。かつて元気だった方もだんだんと老いていきます。私自身も同様です。長いスパンでみれば、病院の中だけで医療を完結することはありえません。介護、行政との連携は極めて重要であるということが、年を重ねることで身に染みて感じることとなりました。

吾妻の地では高齢化率がさらに上昇すると予想されています。地域社会が維持されるためには、産科や小児医療が重要なのは論を俟たないことですが、高齢者が安心して生活できることも同様に大事な要素です。高齢者が安心して暮らせることを見ることで、次の高齢者が安心し、その姿を見る若者も、ここは悪くない場所だと思えるものだと思います。それゆえ高齢者施設などが充実することが必要ですし、生活そのものを支える行政の力も欠かせないものです。ただしそれらの部門が単独で何かをやろうとすれば、どうしても何らかの欠陥が生じます。「住民の生活をよくするために、住民の福祉のために」といった共通の理念をこの三つの部門が力強く連携し、行動を起こすことが必須です。

そのために必要なことは何か? 吾妻の現状を知ること、最低限の専門知識、技術を身につけること、そしてこれが最も大切なことですが、これらの部門の人たちが定期的に顔を合わせ会話をすることであると、確信しています。


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