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オリオン座

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今回はオリオン座について書きたいと思います。夏になぜオリオン座かというと、8月27 日の早朝まだ暗いうちに外に出ると、東の空にはっきりとオリオン座を確認することがで きました。今年度初めて見ました。 星座のことが詳しくなくても、また星を見ることがほとんどないという人でも、オリオン 座を知らない人、見たことがない人はいないと思います。オリオン座が見えるということ は、条件さえよければおうし座にあるプレアデス星団、いわゆる「すばる」を見ることが できます。しかしこの日は真っ暗闇ではないこと、そして私の視力(ランニング用メガネ )では確認することはできませんでした。 ところで私は中学校時代に天文部にも所属しておりました。毎週土曜日、カップラーメン を一つ持参して約3,4kmの道のりを自転車に乗って利根川近くの友人宅に行き、天体観 測をしていました。雨が多少降っていても行きました。つまり目的は天体観測であったと 断言できないのですが、その当時は世の中全体がおおらかでしたので、そんな生活ができ たのでしょう。もちろん冬には流星観測もしましたし、望遠鏡で惑星観察もしましたが、 天文部出身だからといって星のことを決してよく知っているわけではありません。なおそ の友人は、今でも大事な私の友人の一人です。 オリオン座の話に戻ります。どこの土地でも、どの時代でも、あの星の集団を一つのもの と考え、様々な物語が作られたことと思います。いつか真っ暗闇の中でゆっくりと星を眺 め、想像力を働かせながら、物語の一つでも作ってみたいと思いますが・・・ そんな日が訪れることは永遠にないでしょうか。

ヘルマン・ヘッセ

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私には趣味と言えるものは少ないのですが、強いて言うなら読書ということができるかと思います。休日の午前中は、ほぼ毎週群馬県立図書館か前橋市立図書館のどちらかに行って、2,3冊の本を借りてきます。もちろんすべて読んでいるわけではなく、実際に読むのは半分以下です。気にいった本や、自分にとって重要だと思われる本は、数回借りそのたびに読んだものもあります。 2,3年前、ある友人からヘルマン・ヘッセの本を読むよう勧められました。本屋で購入してもよかったのですが、私の書棚がいっぱいになりつつあるので図書館で借りることとしました。読んだのは、「少年の日の思い出」「漂泊の魂クルヌプ」「車輪の下で」「ペーター・カーメンツィント」「デーミアン」「シッダルタ」「春の嵐(ゲルトルート)」です。ヘッセの本を読むと、多くの人間は深い闇の中、悲しみの中にいるのだということを教えてくれます。そして私たちには、時に稲光のような煌めく瞬間が必要だということも実感します。 ところでなぜ今回ヘルマン・ヘッセの話をした理由をお話しします。つい先日、ちょっと時間があったので中之条図書館に立ち寄りました。そこで「ヘッセへの誘い」という本を偶然見つけました。ページをめくると、是非読みたいと思いましたが、中之条図書館の会員ではありませんので前橋市立図書館か県立図書館で借りようと心に留めました。その後それぞれの図書館を訪れましたが、どちらの図書館にもこの本は置いてありませんでした。 おそるべし、中之条町ツインプラザ図書館!

高校時代の夏合宿

先日、久しぶりに高校時代の同級生と会いました。コロナが流行する前に会って以来です。そこで今回は、高校時代の夏の思い出について書こうと思います。 私は高校、大学とずっとラグビー部に所属していました。夏には当然夏合宿があります。合宿というと避暑地にでも行くのか、と思う人もいるかもしれませんね。実は教室に机をできる限り並べ、その上に自宅から持ってきた布団をしいて自分の寝場所にするだけです。セキュリティゼロです。(なお春合宿は柔道場を借りることができたので、少し快適でした)練習場所はいつもと同じ学校内のグランドです。練習はもちろんきつかったのですが、今ほど暑くはなかったのでしょう。熱射病という言葉はありましたが、熱中症という概念はありませんでした。また熱射病というのは南国で起こるものと思っていたで、私たちには何の関係もないものでした。午前と午後に練習があるのですが、その間の昼間はみんな死んだように寝ています。午後の練習が終わった夕方が一番解放されるときで、みんなでこっそりプールに入って汗を流していました。(シャワーなんていう気の利いたものはありませんでしたし、水泳部もなかったのかもしれません)夕食は近くの食堂です。部員一人につき確か三升の米と五千円くらいの現金を渡し、夕食を作ってもらいました。みんなで一緒に食べるのですが、そのうちの二人が、水のみで最初のどんぶり飯一杯を、スピードを競い合いながら食べていたのをよく覚えています。食堂のおばさんが食べ過ぎだと愚痴っていた?という話もありました。なぜか朝と昼の食事をどうしたのかよく覚えていません。夜は近くの銭湯に行くのですが、だんだん面倒になりそのまま寝てしまったことの方が多かったような気がします。 今思うとこの時の経験は、外科医となった後にかなり役立ったかなとも思っています。

猛暑

群馬県は連日猛暑が続いています。昼間は病院内にいることが多いですので暑さを実感することはないのですが、休日の昼間にちょっと外出するようなことがあれば、何もしなくとも10秒くらいで汗が出てきます。すさまじい暑さです。先日の外来に学校の先生が受診されてときにおっしゃっていましたが、最近は「暑さ指数」を確認したうえで、生徒の外遊びや体育の授業などをどうするか判断しているのですね。学校の先生も大変です。 私の中学生時代は、部活動の練習中に勝手に水を飲むことができませんでした。小学校時代の遊びのような少年野球をした時でさえ、上級生がいいというまで水を飲めませんでした。私と同世代(還暦前後)の方々は同じような経験をされているのではないでしょうか。喉は当然カラカラですが我慢していました。なぜ耐えることができたかというと、当時の男子は皆、「巨人の星」や「あしたのジョー」を見ており(女子は「アタックNo.1」?)、水を飲まない=根性がつくと、本気で思っていたからです。もちろん私が中学までにやってきた運動のレベルは全く厳しいものではなかったので、苦もなくできたのが実状です。 ところで私は毎朝四時半ころには家の外に出ます。早起きすることのメリットはいくつかありますが、そのうちの一つが、季節の移り変わりをいち早く実感できるということです。その時間ですと、秋の到来を感じることがあります。 夏と秋とゆきかふ空の通ひ路は かたへ涼しき風や吹くらむ  凡河内躬恒 秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる  藤原敏行朝臣 古今和歌集の夏の最後の歌と、秋の冒頭を飾る歌です。