小児科診療について考える
7月4日の土曜、原町日赤フォーラムが東吾妻町コンベンションホールで開催されました。今回のテーマは「吾妻の子供たちの未来のために」です。今年の4月より、原町赤十字病院に小児科医師である西澤拓哉先生が赴任しました。群馬県には10の医療圏がありますが、小児科を専門とする医師が不在なのは吾妻医療圏のみであったことから、数年前から吾妻地域への小児科医師の派遣を様々な場で依頼してきました。そして群馬県、群馬大学小児科学教室、群馬県医師会などのバックアップにより、今回の決定に至ったということです。
フォーラム前半は、小児救急について西澤先生が分かりやすく、そして優しい口調でお話ししてくれました。子育て中の親御さんたちにとってはとても有意義だったと思います。考えてみると私は医師になって38年になりますが、小児科の先生の話をじっくり聞いたのは初めてでした。自分自身もとても新鮮で、大いに勉強になりました。後半は吾妻郡医師会長である布施正博先生の司会で、吾妻の小児診療の課題や期待、そして吾妻の医療全般について、パネルディスカッションが行われました。パネリストは群馬県医務課長の木村様をはじめ、長野原診療所の金子先生、東吾妻町保健センター長の藤岡様、原町小学校教諭の小池様、小学校保護者代表の本間様、そして原町赤十字病院小児科外来看護師の丸橋様の6名です。子供のどんな症状に注意すべきか、夜間休日の救急対応、発達障害や外国籍のお子さんへの対応、教育と医療の連携、ワクチン接種、そして診療の現場においてはお子さんだけでなく親への対応がいかに大事か、などについて議論がなされました。布施先生が非常に上手に進行してくださり、とても良いディスカッションであったと思います。なおこのフォーラムについては、7月5日の上毛新聞で取り上げていただきました。
さて、改めて小児科診療について考えてみたいと思います。小児科診療には、現場でお子さんの病気を診るだけでなく、地域社会の将来に関わる重要な役割があると考えています。吾妻の15歳未満のお子さんは3600名程度です。この数は他の医療圏に比べて決して多いわけではありません。しかし子供が少ないから小児科は必要ないという考えには、どうしても賛成できません。一人一人の子供の健康を守る重要性は子供の数と何の関係もありません。子供の生命を見守ることが親御さんや家族の安心につながり、さらには地域医療を支えよりよい地域社会の実現に向けて、一直線につながっているものと思っています。
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