群馬NST研究会

5月23日の土曜、群馬県公社総合ビルにおいて第34回群馬NST研究会が開催されました。NSTとはNutrition Support Teamの略で、日本語では栄養サポートチームと言います。あらゆる病気の治療は、病気そのものの治療に加え、栄養補給の面からもサポートが必要です。特に高齢の方や併存疾患を持っている方に対しては、病気の治療と同等、もしくはそれ以上に栄養サポートが重要になります。そのために医師や栄養士、看護師、薬剤師、理学療法士などの多職種での関与が極めて大切であり、NSTは最近では当たり前となったチーム医療の先駆けでもあります。

今回の群馬NST研究会の当番世話人は太田記念病院救急科の小橋大輔先生でした。数年前には原町赤十字病院の救急科部長として吾妻の救急医療の発展にご尽力いただいております。小橋先生は日本版重症患者の栄養療法ガイドライン検討委員会のメンバーの一人でもあり、救急現場での栄養療法の意義について全国の錚々たる有識者とともにガイドライン2024の作成に深く関与しています。今回の研究会のテーマは「はじめが肝心、亜急性気につなげる入院早期からの栄養管理」で、急性期の栄養管理に関する演題が多数でした。私がNSTに関わり始めた2005年頃は、NSTと言えば消化器外科に関する話題、特に手術前後の周術期管理が大半でしたが、その後は慢性疾患、さらに整形外科疾患、そして超急性期の栄養補給など実に幅広く栄養の重要性が叫ばれています。今回の特別講演1では、心不全のマネジメントとして栄養アセスメントと適切な栄養補給を欠くことはできないと、群馬大学循環器内科の小保方勝先生が力説しておりました。栄養状態がよくなることですべてが解決するわけでもありませんが、どんな病態でも栄養という側面からも患者の病態を観察することは、私たち医療者にとって必須なことと言えます。

今回の一般演題の最後は、原町赤十字病院5階病棟看護師の片山さんの発表でした。原町赤十字病院の循環器内科医師は非常勤ですが、心不全の診断で入院となる患者さんは少なからず存在します。片山さんの発表は心不全で入院となった患者さんを栄養の面から詳細に検討し、その課題を見出しさらに今後の対応を考察していました。私自身も大変勉強になりました。発表した片山さんだけでなく、この発表に関わったすべての皆さんに敬意を称したいと思います。

NSTに関わる諸問題の多くは一つの医療機関だけで完結することはありません。数年前までは吾妻の他施設と定期的にNST関連のイベントを開催していました。今年度は何らかの形で是非催したいと思っています。


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