吾妻郡老人クラブ連合会の理事会に参加して考えたこと

10月17日の金曜午後、30分ほど時間をいただいて吾妻郡保健福祉事務所で開催された吾妻郡老人クラブ連合会の理事会に参加してきました。10年ほど前たまたま老人クラブの方々を知る機会があり、その後は時々理事会に参加させていただいています。コロナの前には私が代表を務めるNPO法人あがつま医療アカデミーと老人クラブの方々とともに「私の意思表示帳委員会」というものを設立し、「私の意思表示帳 第4版」を作成しました。これは群馬県内の老人クラブでも高い評価を得たと伺っております。今回はカードゲームを行うことで、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)についてともに考えてきました。

老人クラブの理事の方々は、当然のことですが人生において良いことも悲しいことも、たくさん経験されています。原町赤十字病院内で時々お会いする方もいます。理事の皆さんの話しを伺うと、自分の家族を大事にしたい、友人との関係を大切にしたい、自分がなくなった後は周囲の人に迷惑がかからないようにしたい、生きている間はできる限り楽しく過ごしたい、自分の健康を維持したい、といった意見を多くの方がおっしゃります。これらはまさにその通りで、そのようにあってほしいと私自身も望みます。しかし一方で、やむを得ない事情、複雑な家庭環境、持病による痛みや食欲低下などの症状、治癒困難な病気の罹患、その他様々な要因によって、自分の望みとは異なった生活を送らざるを得ない方々がたくさんいることも、私たちは知っています。

悲しい話ですが、すべての人を満足させる社会なんてものはないのではないか、と思わざるを得ないことが多々あります。多くの人が満足するのであればそれでいいのではないか、という考え方は正しいかもしれませんが、多くの人に含まれない少数、それがごく少数だとしても、満足しないとしたら、それは正しいことではないかもしれません。さらに言えば、正しいことがすべて良いことではない、ということを私たちは自らの経験の中で実感するところでもあります。結局人が満足とするかどうかは、その人自身の考えや想い(考え方ではありません)に依存しているということなのかもしれません。

これからの未来を背負う若い人たちを大事にすることは言うまでもないことですが、その地域で長く暮らし、その土地を、その地域をこよなく愛する人たちを大切にする社会を大切に守り抜こうと努力することは、人として自然な気持ちだと思います。老人クラブの人たちとはこれからも良い関係を保てるよう願っています。

コメント

このブログの人気の投稿

オークワテラス

中学時代の記憶

ベートーヴェン交響曲第9番