令和7年8月第3報 (第120報)
夏休み
お盆の時期はあらゆる交通機関が混雑し、高速道路が渋滞しているというニュースを毎年のように耳にします。混むことが分かっているのにどうしてわざわざ出かけるのだろうと、お盆に遠出することのない私のような人間には不思議な感じもしますが、やはりお盆というものはそれだけ重要なのでしょう。実は私自身もお盆の時期にはほぼ毎年線香をあげに実家に帰りますが、実家も群馬県内ですから渋滞に巻き込まれることはありません。実家が県外にあれば、やっぱり渋滞の中を運転していたのかもしれませんね。
さて、タイトルの夏休みについてです。日本では1881年(明治14年)に文部省が夏季休業日と定めたことで夏休みが誕生したということです。小中学校を始め、地域によって期間の長短があるにしても、日本の教育機関の中で夏休みがないというところはほとんどないでしょう。
企業においては、夏休みとして学校のように長期に休みを取ることは困難です。(バカンスと称して、月単位で休むことが当たり前の国もありますが)日本での夏休みは労働法で「特別休暇」に分類され、お盆のある8月前後に設ける企業が多いようです。しかし草津温泉で働いている方にとっては、夏休みこそ最も大事な書き入れ時です。また嬬恋のキャベツ農家で働いている方にとっても、最も忙しい時期です。人にもよるでしょうが、2時ころ起床し、日が暮れてもずっと仕事をしているという方もいます。(ただしキャベツの仕事が終わると、長期の休みが取れるようですが)私はこういった仕事をしている方々と外来で時々話をしますが、仕事というものは実にいろいろあるものだなあといつも実感します。
病院職員の夏休みです。多くの企業と同様、特別休暇に加え労働基準法で義務づけられている有給休暇と合わせて取ることが可能です。その他休暇には、産休や育休などの制度もあり、多くの職員が利用していると思います。ただし男性医師の育休については、どこの病院でも十分とは言えません。原町赤十字病院も然りです。医師数が多くないということも理由の一つですが、昔からの慣習が少なからず影響しているとも感じています。
ところで私のように昭和の終わりから平成の初め頃に外科を選択した医師は、365日、24時間いつでもスタンバイの態勢を維持しなければいけない、という教育を受けてきました。もちろんそんなことはできるはずはないのですが、少なくともそういう気持ちだけは持つようにしていました。そのためか、今でも休みを取るのが苦手です。それは良いことではないと感じています。
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