早明戦の思い出


12月の第1日曜日と言えば福岡国際マラソンとラグビー早明戦です。12時から民放でマラソンを見て、14時からNHKで早明戦を見るというのが、私の高校時代から大学時代の習慣でした。仕事をするようになってどちらもほとんど見ることはなくなりましたが、マラソンはともかく早明戦の結果だけはいつも気にしていました。しかしその結果も翌日の新聞で知るくらいで、以前に比べずいぶん熱がさめたと言えます。スポーツは好きですが、見て楽しむということが少なくなったようです。スポーツを見ることとは別の楽しみができたと言えますし、そもそも他人のスポーツを見るより自分の体を動かす方が自分らしいのでしょう。

ところで今回のタイトルは早明戦としました。今年は記念すべき100回目の対抗戦です。以前にもこの院長室便りでも述べたことがありますが、ラグビーの試合は基本的に年に1回の対抗戦です。その年に1回だけの試合のメンバーに選ばれるためだけに常に努力をし、そして選ばれればその試合に全精力を尽くす、というのがラグビーの精神です。今回は録画して、久しぶりに試合を見ました。やっぱり興奮しますね。

私が初めて生の早明戦を見たのは、東京の予備校に通っていた時です。ちょうど模擬試験の日でしたが、高校時代からの友人に「内田、行くぞ」と当たり前のように誘われ、途中で試験を抜け出し二人で国立競技場に向かいました。どこかのおじさんからチケットを購入し、まともな席は一杯だったので通路に座って観戦しました。当時、横の早稲田、縦の明治と言われていました。バックスを中心に縦横無尽に動きまわるのが早稲田、強いフォワードを中心にゴールに向かって真っすぐ直線的に進むのが明治、という意味です。私の高校時代のチームは、コーチの影響もありバックスだけでなくフォワードも早稲田のラグビーに憧れていました。私が卒業した時に、後輩たちは公式ジャージを早稲田と同じエンジと黒にしたくらいです。(今でもそれを使っているようです)その時の試合では早稲田のバックスが走り回って見事なトライを立て続けに上げ、数年ぶりの勝利をあげました。友人と大騒ぎしたことを昨日のように覚えています。昭和56年、43年前のことです。翌日買えるだけのスポーツ新聞を購入し、その記事を繰り返し読みながらしばらくその余韻を楽しみました。ところでその友人はその後明治大学に入学、早明戦という言葉を使うことはありません。明早戦です。

10年くらい前から12月の第1日曜といえば早明戦でもなく福岡国際マラソンでもなく、中之条リレーマラソンとなっています。今年も多くの仲間とともに中之条町の街中を走ることができました。自分が走ることができることに、関わったすべての人に感謝します。


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