音楽コンサート

4月14日の午後、東吾妻町コンベンションホールで開催された、ソプラノ歌手の見角悠代さんたちによる音楽コンサートに行ってきました。このイベントを企画した方、すなわち実行委員会の代表の方と古くからの知り合いだったこともあり、私はこのコンサートを楽しみにしておりました。今回はそのことについて書きたいと思います。

会場は東吾妻町のコンベンションホールでした。最大432名収容可能の席がほぼ完全に満席だったことに、失礼ながら大変驚きました。このコンサートについては、私などよりはるかに楽しみにしていた方がこれだけいたのですね。まずこのことに素直に感激です。

そして肝心のコンサートの内容です。私は音楽が割と好きなので、何かをするときはほぼいつも音楽を流しています。もちろんこの文章を書く時も音楽が流れています。しかしそれは流れてくる音を意識しているわけではなく、音楽を正面から受けとめて聴いておりません。このコンサートは、心してしっかり聴きました。最近小林秀雄の音楽に関する評論をたまたま読みました。「音楽は音ではない、一つの意味である。耳の敏感性とは何ら関係がない、耳で聴くものではない、精神で聴くものだ」わかったような、わからないような小林独特の解釈ですが、なんとなく理解できるような気もします。(そのように感じているだけかもしれませんが)ただ今日のようなコンサートを現場で経験すると、音楽は間違いなく聴覚だけでの問題ではないと強く実感します。歌い手の振る舞い、歌うときの表情、そしてなんといっても指の動きの優雅さは、その場にいないとなかなかわからないものです。そしてそれが一つの記憶として残り、今後同じような曲を聴くたびに、それがどんな境遇であってもその時の記憶が呼び起こされ、思い出すことができるのかもしれません。それこそが精神で聴くということなのでしょうか。

ところで今回のコンサートは、様々な災害に対するチャリティーの意味もありました。原町赤十字病院や、私が代表を務めるNPO法人あがつま医療アカデミーも、東吾妻町や吾妻郡医師会とともにこのコンサートを後援という形で関わらせていただきました。それだけでも大変名誉なことでしたが、今回の収益の一部を震災復興支援の一部として役立ててくださいと、原町赤十字病院に対して義援金が送られました。関係者の皆様に改めて感謝を申し上げるとともに、音楽の力を改めて強く感じた次第です。

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