医療の仕事、特に病院で働くということについて

世界には様々な仕事があります。私たちの周りにも実に多くの仕事があります。私が全く知らない仕事も数限りなく存在するのでしょう。そして今後も新しい仕事が増え続けるのでしょう。一方だんだん衰退していく仕事もあります。消滅してしまった仕事もあります。

医療という仕事は今後どうなっていくのでしょうか。最近よく言われるように、AIで診断し、AIで治療薬を選択する時代が間もなく到来するのでしょうか。AIによる手術も可能になっていくのでしょうか。

医療の仕事、特に病院で働くということについて、皆さんはどのように感じていますか。医療という仕事には、常に患者さんという対象がいます。患者さんには家族がいます。もちろん家族がいない人もいますし、家族とは疎遠となっている人もいます。原町赤十字病院を受診する患者さんの背景は様々です。その背景に私たちは土足で踏み込むことはできません。しかし何度か会っているうちに、医療とは全く関係のない話をすることができることがあります。そういった話はとても貴重ですし、私はそういう話が聞けることが大好きです。

話を戻しましょう。私自身は、医療の仕事、病院での仕事は、今後少しずつ変化していくものと感じています。それは科学の進歩によるところもありますし、人口動態の変化も大きく関与しています。この変化の中で、私たちが最も重視すべきこと、これからもずっと大事にすべきことは、間違いなく次の一点に尽きると思います。

患者や地域住民の、いのちと健康と尊厳を守る、という赤十字の精神です。

医療に従事するという私たちの社会的存在は、私たちの意識に大きく影響します。医療という面から世の中に貢献しているという意識が、私たちのプライドにつながります。原町赤十字病院で働く皆さんが、それぞれの分野で強いプライドを持って光り輝くことを、心から願っています。

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