アイデンティティについて

先日「原町赤十字病院の看護師に期待すること」というタイトルで、看護師さんに話しをする機会をいただきました。その時に話題の一つに取り上げたのが、アイデンティティのことです。

私たちの仕事は、目の前の切実な問題に直面することが非常に多いと思います。患者さんの病状のことが最も大事な問題ではありますが、その家族との関係も重要です。また同僚や後輩、先輩たち、そして医師をはじめとするスタッフとの関係も問題になるでしょう。さらに言えば、自分自身の健康問題や将来のこと、家族のことなど、考えれば考えるほど私たちの身近にはいくつもの問題が常に存在しています。

日々の苦労が大きいと、なかなか他のことを考える余裕はなくなります。こういった時、自分の置かれている立場、すなわち視座を変えることで、世の中が少し変わって見えることがあります。アイデンティティとは「自分らしさ」「自分とは何か」と言い換えることができます。これは決して不変なものではありません。成長とともに変わってくるものだろうし、視座を変えることで複数持つことができます。いくつかのアイデンティティを持てると、その人の魅力に繋がるだけでなく、様々な問題を乗り越える力を得ることができると、私は思っています。

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